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親に援助を頼むのも近道だ

2011.10.07

最近、いわゆる第一次取得者が、マンションを猛烈な勢いで買っている背景には、若い夫婦がコツコツと頭金をためていることのほかに、親からの援助が相当あるに違いない、と私は考えている。また、政府も若い人の住宅取得のチャンスを広げるために、親からの贈与の軽減措置を、五〇○万円から1000万円に引き上げている。ここでよく勘違いするのは、この1000万円という贈与税の軽減措置は、税の控除ではないということだ。そこで、親などからの援助によって住宅を購入した場合の税の軽減のしくみについて、ここでおさらいをしておきたい。まず、親からの贈与の控除は、一人に付き三〇〇万円までということになっている。したがって、夫婦の共有名義にすれば、一回に付き六〇〇万円まで非課税で住宅購入の贈与を受けることができる。これに子供がいれば、三人の名義にして九〇〇万円までが非課税で贈与を受けられる。さらに言うと、子供が三人いる時は、夫婦と子供三人合わせて五人の共有名義にすれば、三〇〇万円×五=一五〇〇万円。これだけが非課税で、住宅取得の時に贈与される。ただこれには、次のような決まりがあることを知っておきたい。(1)三〇〇万円の住宅取得の非課税贈与は、一人に付き一回だけである。(2)三〇〇万円というのは、贈与の一年間の非課税額(一人六〇万円)を五年間先取りした形になるので、三〇〇万円にプラスして、六〇万円は六年目でなければもらえない。(3)親からの贈与は夫婦、およびその子供、すなわち親から見れば血のつながった直系血族に限られる。そのため夫の親から贈与を受ける際は、妻に連れ子がある場合は対象にならない。以上が住宅取得の贈与に関する非課税の制度だが、これに加えて「税の軽減」という制度がある。これは三〇〇万円を超えた部分について、三〇〇万円と合わせて1000万円までについては、単年度で贈与に関する税の計算をしないで、五年間に分けて課税(五分五乗という)するということである。たとえば、軽減のない贈与であれば、一〇〇〇万円−三〇〇万円=七〇〇万円について、いきなり課税が行われる。それは贈与の課税に関する速算表によれば、七〇〇万円では、税率が四〇%で、そこから一〇〇万円の控除がある計算になるので、(七〇〇万円×四〇%)−一〇〇万円=一八〇万円。このように一八〇万円の課税となる。ところが、住宅取得に関する税の軽減措置では、七〇〇万円にいきなりかかるのではなく、一〇〇〇万円を五年間に分け、その税金を合計したものを支払えばよいことになっている。そのような方法だと次のような計算になる。一〇〇〇万円÷五=二〇〇万円。二〇〇万円−六〇万円(贈与の基礎控除)=一四〇万円一年間の贈与税は、一四〇万円の場合には、一〇%なので、一四〇万円×一〇%=一四万円。贈与税の合計は、一四万円×五=七〇万円。このようになる。これが住宅取得の場合の税の軽減措置である。したがって、軽減措置がない時と比べると、軽減なしの時の税金一四〇万円−軽減された時の税金七〇万円=七〇万円ということで、課税額は半分になる。もちろん1000万円以上の場合については、当然、通常の税額になる。住宅取得の贈与の税の非課税と、軽減については混同しないようにしてほしい。

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