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建物の耐用年数

2011.10.21

もともと、建物の耐用年数はなにによって決められるのかという問題がある。このことは木造の建物で考えてみるとわかりやすい。ちなみに、数寄屋造りで有名な桂離宮は一七世紀の初めに住宅として建築され、木造で、華奢なつくりでありながら四〇〇年近くたっても現在まで美しい姿を保っている。一方、同じ木造でも、昭和三〇年代以降の高度経済成長期に建てられた建売り住宅は、一〇年を経過すると建物の価値がほとんど評価されなくなり、多くは二〇年を待たずに建替えられた。

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この間の違いを整理すると、建物の耐用年数を考える上での問題点がよくわかる。まず、桂離宮には主要構造材として杉、檜が使用されている。一方、高度経済成長期に建設された木造住宅は、一〇年もすると木枯れが生じて極端に耐力が落ちてくる輸入した栂材を使用していることが多く、主要構造材が持つ耐用年数に先天的な違いがある。同じ木造でも、使用される構造材の違いによって物理的耐用年数が大きく異なるのである。